これまで受けたことのある英語学習に関する相談は、ざっくり3種類に分けられる印象がある。
①「とにかくよく分からないので、教えてほしい」(初心者)
②「昔やっていたが、忘れてしまったので、どこから始めればいいだろうか」(初心者〜中級者)
③「勉強はしているが、もっと力をのばしたい。どうすればいいだろうか」
「◯◯のために(留学のため、仕事のために)、検定試験で◯点を取れる英語力を身につけたい」(中〜上級者)
今回は、①と②のパターンについて、アドバイスを考えてみたい。
まず「英語力」とは何だろうか?
僕は以下のような式を思い浮かべる。
英語力=(単語知識)×(文法知識)×(Listening力+Speaking力+Reading力+Writing力)
(こうやって数式で考えてしまうあたり、大学院でやっている統計学の影響なのだろうか・・・)
大前提として、単語の知識が最も大切である。
式を見てほしい。(単語知識)=0だと、何を掛け算しても、英語力も0となってしまう!
たとえば、”require” =「〜を必要とする」を知らなければ、インプットで入ってきても(話しているのを聞いたり、文章を読んだりしても)、やっぱり分からない。
特に名詞と動詞の意味がわからないと、文全体の意味が予測がつかない。これは何の言語でも、そう。
だから単語を知っていることは、最も大切なことだ。
逆にいうと、単語の意味さえわかれば、なんとなくコミュニケーションはできるし、なんとなく文章を読むこともできる。
(ちなみに単語の知識にも、passive(receptive)、active (productive)とあるのだが、話がややこしくなるので今回は割愛する。)
次に、文法の知識。
文法がわからなければ、文を理解し、扱うことは不可能だ。
例えば、”John ate an apple”なら、何となく単語の意味がわかれば、「ああ、ジョンがりんごを食べたんだな」と分かるが(「りんごがジョンを食べた」としたら、ちょっと狂気である)、
“John scolded Mary”になると、主語がジョン、目的後がメアリーだと理解しないと、「ジョンがメアリーを叱ったんだな」とは分からない。
4技能すべてにおいて、文法知識が必須なのだ。
しばらく前に本屋さんで、高校生達が「文法は後回しでいいよな〜」と話していたが、それは誤解である(センター試験・共通試験・二次試験すべてにおいて、文法は英語の基本の基本なのだ)。
じゃあ、単語と文法はどうやって勉強すればいいのか。
ここで強調したいのは、「学習に正解はない」ということだ。
いわゆる英語力は、何したって伸びる。時間をかければ英語はその分できるようになるのだ。
その人にあったやり方で、その人が楽しいと思うやり方でやればいい。
でもどうしても例を挙げるなら、単語だったら今はアプリがある。
一例を挙げると、「mikan」という無料アプリは、ほめて伸ばしてくれるから楽しく勉強したい人にとって良いかもしれない。
長くなってしまったので、ひとまずここまで。